農家ジャパンジャーナルVol.1が公開されました。今回は村田町で農業を営む、中山さんにインタビューを行いました。

自然農場風天 中山健さん | NOUKA JAPAN JOURNAL

印刷会社の営業から、専業農家へ。サラリーマン時代では味わえなかった開放感から農業は究極に自由な職業だと中山さんは語る。その「自由」の言葉の裏には、農業というリスクと事業の難しさも抱えている。農業を就農ではなく起業と捉え、戦略的に農業を展開する自然農場風天の中山さんの現在と今後のビジョンを語ってもらった。

就農したきっかけ

サラリーマン時代の先輩の「印刷会社の営業職は悪い仕事ではないが、一生やる仕事でもない」という一言から、これからの自分の人生について考えるようになった。前職の印刷業はクライアントの販促のお手伝いが主な仕事。どんなに良いものが出来ても、自分の商品やサービスではない。いつかは自分自身の商品・サービスが欲しいという夢が昔からあり、色々な職業を模索する中で祖父が以前していた農業に自然と惹かれていった。でも、収入面では不安もあったので決断出来ずにいたところ、妻に相談したら「やってみら」という一言から色んなモヤモヤがふっと無くなり、就農することを決断できました。

実際に就農して感じたこと

一番に感じたことは、とっても自由な職業だなぁ〜ということ。今日何をするか自分で決断して、自分で実行する。今までの仕事には無い開放感がありました。農業はお金が稼ぎにくいことを除けばとっても幸せな仕事というのが夫婦共通の意見です。

農業の楽しさ・難しさ

自分の創意工夫と努力次第で、結果が良くも悪くもなる。就農当時は自分の知識不足で野菜を全て駄目にすることもありました。それが楽しいながらも難しい。特に気候リスクを読むのは難しく近年は気候が極端化しているので過去のデータが参考にならないことも多い。でも、諦めずチャレンジし続けることで結果として美味しい野菜が出来たときはとても嬉しい。

在来種へのこだわり

研究を重ねられている新しい品種の方が、収量も成長速度も市場受けも良いのは分かっているが、古い品種を作る農家がいてもいいのではないか、という思いだけでやっている。伝統野菜には現代の品種にはない味や特徴がある。在来種の野菜はものすごく沢山の種類がありますが、自分が美味しいと思えたものだけを栽培するのが私のこだわりです。

今後のビジョン

今年の秋から採卵養鶏を始めます。野菜との相乗効果を発揮し、里山の暮らしと固定種野菜の旨さををさらにお客さんに伝えられるよう頑張ります。

中山 健 (なかやま・はじめ)

自然農場 風天 代表/農家

宮城県柴田郡村田町

就農歴 9年

自然農場 風天ウェブサイト

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